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みなさんこんにちは、SMILEVISAです!
特定技能外国人を海外から呼び寄せる際に、日本に初めて渡航する外国人や、県外からやってくる外国人は特に現地に到着してからどのように企業や住居までたどり着くのか分からないケースがほとんどです。そのため、空港や港までの送迎は受け入れ企業側の義務と定められているのをご存じでしょうか?
本記事では、特定技能外国人の送迎について、ルール、方法、費用、注意点に関する重要なポイントを詳しく解説します。
特定技能外国人の送迎について

特定技能ビザを持つ外国人労働者は、主に製造業、建設業、介護業、農業、宿泊業など、さまざまな業界で活躍しています。特定技能外国人の送迎の義務については、出入国在留管理庁の「1号特定技能外国人支援に関する運用要領」で下記のように明記されています。
特定技能所属機関等が1号特定技能外国人が入国しようとする港又は飛行場8 運用要領別冊 において当該外国人を出迎え、特定技能所属機関の事業所(又は当該外国人の住居)までの送迎を行うこと
特定技能外国人の支援については義務的支援と任意的支援の2種類がありますが、送迎については義務的な支援にあたります。必ず忘れずに行うようにしましょう。

特定技能外国人の送迎を行うタイミングはいつ?
特定技能外国人の送迎を行うタイミングは下記の2つです。
- 特定技能外国人が初めて入国する際
- 特定技能外国人が出国する際
特定技能外国人が海外から入国する際については、日本への上陸の手続を受ける港、もしくは空港まで迎えに行き、受け入れ企業の事業所(もしくは外国人の住居)の間の送迎を行うことが必要です。
また、出国する際については、特定技能外国人が出国の手続を受ける港又は空港まで送り届ける必要があります。
注意点として、単に送り届けるだけではなく、保安検査場の前まで同行し、入場することを確認する必要があるため最後まで見送ることが条件となります。理由として、送迎した後に失踪して不法滞在をするケースを防ぐためです。
留意すべき点として、一時帰国の際の出入国送迎は義務的支援に含まれないため、任意となります。
特定技能の送迎は誰がする?
特定技能外国人の送迎については、主に「受け入れ企業」と「登録支援機関」のどちらかが担当するケースがほとんどです。どちらが送迎を担当するかは、受け入れ企業と登録支援機関の契約内容や実務体制によって異なりますが、最も大切なのは確実に特定技能外国人を送迎し、職場もしくは住居に届けることです。
下記、特徴についてまとめました。
送迎担当者 | 特徴・メリット | 注意点・デメリット |
---|---|---|
受け入れ企業 | 今後働く企業の担当者が来てくれるため安心感があり、社内の送迎の連絡や連携がスムーズ。また、責任の所在もはっきりしている。 | 担当者が不在の場合など負担が大きく、多言語対応が難しいことがある。 |
登録支援機関 | 多くの外国人を送迎した経験があり、多言語対応や支援に強みがある。 | 空港送迎が別料金で設定されていることがあり、企業側の費用負担や、企業との連携が課題になる場合もある。万が一のトラブルの際に、責任の所在があいまいになることがある。 |
どちらもメリットとデメリットがあるため、どうするかは社内で話し合い、適切な送迎担当者を決めるようにしましょう。
特定技能外国人の送迎方法

実際に特定技能外国人を送迎する際には、どのような方法があるのでしょうか。送迎の方法にはいくつかの選択肢があります。主な方法は以下の通りです。
バスによる送迎
バスによる送迎については、路線バスを利用するか、受け入れ企業が専用の送迎バスを手配し、運行する方法があります。バスでの送迎は複数の外国人労働者を同時に送迎できるため、受け入れている人数が多い場合はおすすめです。
しかし、バスを自社で手配する場合などは運転手や管理が必要なため、運営コストが高くなることがあります。また、外国人の帰国日がそれぞれ異なる場合は何度もバスを手配する必要があります。
タクシーを使用した送迎
少人数の送迎には、タクシーを使用する方法があります。タクシー会社に依頼し、送迎を依頼する場合は日程など柔軟に対応できるというメリットがありますが。送迎料金が高くなる傾向があります。
電車を利用した送迎
公共交通機関の電車を利用して特定技能外国人を送迎する方法もあります。電車は多くの特定技能外国人を送迎することができ、コストも抑えられるためおすすめです。しかし、諸事情により電車の遅れや運休などが発生することがあるため、時間に余裕をもって利用する必要があります。
社用車を利用した送迎
企業が所有する社用車(例えばワゴン車など)を使い、従業員を送迎する方法です。受け入れ企業が社用車を持っている場合は、社内のスタッフが送迎を行うことができます。こちらは比較的柔軟にスケジュールが対応できることと、コストがほとんどかからないためおすすめです。

自社で特定技能外国人の送迎をする場合のポイント
① スムーズに待ち合わせができるようSNSで事前に繋がっておく
到着前にSNSで外国人と繋がっておくことで、連絡がスムーズになり、緊急時にも対応しやすくなります。FacebookやInstagram、LINEなど外国人が使っているツールを確認しておきましょう。
② 事前に空港送迎担当者と外国人の顔の認識をお互いにしておく
お互いの顔写真を事前に共有しておくことで、空港での合流がスムーズになり、見落としやすれ違いを防げます。事前にこの担当者が来る、と写真や服の特徴などを共有しておきましょう。
③ 飛行機に乗る直前に連絡をもらうようにする
出発前に一報をもらうことで、飛行機の遅延などにも対応しやすくなり、到着時間の把握が正確になります。現在ではインターネットで便が遅延しているかなどは確認できますが、本人が乗り遅れていないかどうかなど連絡をもらうようにしましょう。
④ 名前と会社名を書いたボードをもっと出入り口付近で待っている
目立つ場所でボードを掲げて待つことで、外国人が見つけやすくなり、合流までの時間を短縮できます。特定技能外国人名、会社名や担当者名など目立つように作成しましょう。
⑤ 空港に着いたら空港Wi-Fi に繋ぎ、担当者に連絡をしてもらうようにする
外国人が空港到着後にWi-Fiを利用してすぐに連絡できるように案内することで、安心して合流できます。日本の空港でのWi-Fiの接続方法や注意点など、案内しておくとベターです。
登録支援機関に送迎を委託する場合の注意点
受け入れ企業が特定技能の自社支援をしており、社用車で送迎する分には問題ありませんが、登録支援機関に送迎を委託している場合は注意が必要です。
特定技能所属機関から委託を受けた登録支援機関が、車両(社用車や自家用車)を利用して送迎を行う場合については、本来ならば第二種免許が必要となりますが、ある一定の要件を満たせば送迎については登録支援機関が行ってもよいことになっています。
一方、受け入れ企業が自ら社用車を使い送迎する場合については、第二種免許は不要とされています。
特定技能外国人の送迎にかかる費用はだれが負担する?

送迎にかかる費用は、出入国在留管理庁の「1号特定技能外国人支援に関する運用要領」で下記のように明記されています。
1号特定技能外国人が出入国しようとする港又は飛行場と特定技能所属機関の事業所(又は当該外国人の住居)等の間の送迎に要する費用(当該外国人及び同行者の交通費等)は、義務的支援に要する費用として、特定技能所属機関等が負担することとなります。
つまり、初回の入国時の交通費と、退職して帰国する際の交通費については、外国人の分も受け入れ企業が負担する義務がありますので、注意してください。

特定技能の送迎に関するよくある質問(QA)
Q1. 送迎の手配はいつまでに行うべきですか?
A1.
送迎の手配は入国前から準備しておくのが理想的です。特に入国初日や初出勤日に合わせてスムーズに移動できるよう、事前に日時・場所の確認や連絡手段を整えておくことが重要です。具体的にすべきことについては、下記の記事で詳しく解説しています。
Q2. 送迎に使う車両について決まりがありますか?
A2.
送迎車両は乗員数に合った安全な車両が基本です。可能であれば運転手もしくは同行するスタッフは送迎対象者の言語に対応できると安心です。
Q3. 送迎時にトラブルが起きた場合はどう対応すれば良いですか?
A3.
トラブル発生時は、自社支援の場合は受け入れ企業の担当者が対応し、登録支援機関に委託している場合は担当者へ連絡・状況を確認します。空港で会えなかった場合の集合場所や、緊急時の連絡先を事前に外国人労働者に伝えておくと安心です。また、事故やけがの場合は速やかに医療機関へ連れて行くなど臨機応変に対応しましょう。
まとめ
以上、特定技能ビザを持つ外国人労働者の送迎について紹介しました。送迎のルールや方法を十分に理解し、適切に実施することで、企業にとっても外国人労働者にとってもスムーズな受け入れができます。
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※本記事は現時点(2025年7月)で確認が取れている情報となります。制度変更や書類の書式変更などで内容が変更になることもございますので、実際に申請する場合は必ず出入国在留管理庁や在外公館まで直接お問い合わせいただくようお願い致します。