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【特定技能2号】造船・舶用工業分野について要件や試験、実務経験などわかりやすく解説

公開日: 最終更新日: PV:2829
特定技能2号-造船・舶用工業分野

みなさんこんにちは、特定技能の書類作成・人材管理システムを提供しているSMILEVISAです!

造船・舶用工業分野の特定技能2号は、「熟練した技能を要する」とされており、特定技能1号より高い技能が求められます。造船・舶用工業分野では、特定技能2号の人数も年々増加傾向です。

出入国管理局によると、造船・舶用工業分野における令和6年4月から5年間の受入れ見込み数は、36,000人となっており、日本の深刻な人手不足を支える存在として、特定技能外国人の受入れが重要になっています。

今回は、造船・船用工業分野について特定技能2号へどうやって移行するのかを解説していきます。

造船・舶用工業分野の特定技能2号の業務内容は?

特定技能2号-造船・舶用工業分野

造船・舶用工業分野では、これまで6つに細かく分かれていた業務区分が、令和6年3月から3つに再編され、より多くの作業に対応できるようになりました。

今後の労働力不足を見越し、限られた人材で複数の業務をカバーする必要性が高まりました。そのため、これまでの業務区分が再検討され、より柔軟な形へと再編されました。

特定技能2号-造船・舶用工業分野

引用:国土交通省ホームページ 造船・舶用工業分野における新たな外国人材の受入れ

(造船区分)

〈 分野、区分の概要 〉
 造船(複数の作業員を指揮・命令・管理しながら船舶の製造工程の作業に従事)

〈 従事する主な業務 〉
 溶接 / 塗装 / 鉄工 / とび / 配管 / 船舶加工

〈 想定される関連業務 〉

  • 読図作業
  • 作業工程管理
  • 検査(外観、寸法、材質、強度、非破壊、耐圧気密等)
  • 機器・装置・工具の保守管理
  • 機器・装置・運搬機の運転
  • 資材の材料管理・配置
  • 部品・製品の養生
  • 足場の組立て・解体
  • 廃材処理
  • 梱包・出荷
  • 資材・部品・製品の運搬
  • 入出渠
  • 清掃

(舶用機械区分)

〈 分野、区分の概要 〉

舶用機械(複数の作業員を指揮・命令・管理しながら舶用機械の製造工程の作業に従事)


〈 従事する主な業務 〉

溶接 / 塗装 / 鉄工 / 仕上げ / 機械加工 / 配管 / 鋳造 / 金属プレス加工 /
 強化プラスチック成形 / 機械保全 / 船用機械加工〈 想定される関連業務 〉

  • 読図作業
  • 作業工程管理
  • 検査(外観、寸法、材質、強度、非破壊、耐圧気密等)
  • 機器・装置・工具の保守管理
  • 機器・装置・運搬機の運転
  • 資材の材料管理・配置
  • 部品・製品の養生
  • 足場の組立て・解体
  • 廃材処理
  • 梱包・出荷
  • 資材・部品・製品の運搬
  • 入出渠
  • 清掃

(舶用電気電子機器区分)

〈 分野、区分の概要 〉

舶用電気電子機器(複数の作業員を指揮・命令・管理しながら舶用電気電子機器の製造工程の作業に従事)


〈 従事する主な業務 〉

機械加工 / 電気機器組立て / 金属プレス加工 / 電子機器組み立て /
プリント配線板製造 / 配管 / 機器保全 / 船用電気電子機器加工


〈 想定される関連業務 〉

  • 読図作業
  • 作業工程管理
  • 検査(外観、寸法、材質、強度、非破壊、耐圧気密等)
  • 機器・装置・工具の保守管理
  • 機器・装置・運搬機の運転
  • 資材の材料管理・配置
  • 部品・製品の養生
  • 足場の組立て・解体
  • 廃材処理
  • 梱包・出荷
  • 資材・部品・製品の運搬
  • 入出渠
  • 清掃

上記の業務において、作業員を指揮・命令・管理する経験が必要です。自分の業務をこなしつつも、複数の作業員を指揮・命令・管理しながら作業に従事できることが条件となります。

つまり、自分の作業だけでなく、まわりの作業員に指示できる知識・技術が必要であるということです。

造船・舶用工業分野の特定技能2号に移行するための要件

造船・舶用工業分野で特定技能2号へ移行するための要件は以下の2パターンです。

造船・舶用工業分野特定技能2号試験+実務経験2年ルート技能検定1級+実務経験2年ルート
①造船・舶用工業分野特定技能2号試験に合格
②造船・舶用工業分野における実務経験2年以上
①技能検定1級の合格
②造船・舶用工業分野における実務経験2年以上

造船・舶用工業分野では、造船・舶用工業分野特定技能2号+実務経験2年ルートと技能検定1級+実務経験2年ルートで特定技能2号に移行するには、試験の合格に加えて、実務経験要件が課せられます。

それぞれの試験の詳しい内容や実務経験に関しては以下で説明します。

造船・舶用工業分野の特定技能2号の試験内容

特定技能2号-造船・舶用工業分野

造船・舶用工業分野で特定技能2号に移行するには、「造船・船用工業分野特定技能2号試験」または「技能検定1級」の合格が必要です。試験の概要は下記のとおりです。

「造船・舶用工業分野特定技能2号試験」

試験言語:日本語

実施主体:一般財団法人日本海事協会

実施方法:学科試験及び実技試験

詳細やお申込みはこちらのClassNK 造船・舶用工業分野特定技能試験をご覧ください。

【溶接の試験について】

安全衛生等確認試験(筆記試験)

試験時間60分
問題数30問
出題形式真偽選択法(〇×式)
出題範囲溶接作業に関する安全衛生・知識・技能
合格基準正答率が60%以上

実技試験の詳細はClassNK 特定技能2号試験(溶接)をご覧ください。

【塗装の試験について】

管理能力等確認試験及び安全衛生等確認試験(筆記試験)

試験時間60分
問題数管理能力等確認試験:10問
安全衛生等確認試験:30問
出題形式管理能力等確認試験:多肢択一法
安全衛生等確認試験:真偽選択法(〇×式 )
出題範囲管理能力等確認試験
安全衛生管理に関する問題(6問)、塗装作業管理に関する問題(4問)

安全衛生等確認試験
安全衛生一般(10 問)、塗装に関する知識・技能(文章問題 10 問、図表問題 10 問)

実技試験の詳細はClassNK 特定技能2号試験(塗装)をご覧ください。

【鉄工の試験について】

管理能力等確認試験及び安全衛生等確認試験(筆記試験)

試験時間60分
問題数管理能力等確認試験:10問
安全衛生等確認試験:30問
出題形式管理能力等確認試験:多肢択一法
安全衛生等確認試験:真偽選択法(〇×式 )
出題範囲管理能力等確認試験
安全衛生管理に関する問題(6問)、鉄工作業管理に関する問題(4問)

安全衛生等確認試験
安全衛生一般(10 問)、鉄工に関する知識・技能(文章問題 10 問、図表問題 10 問)

実技試験の詳細はClassNK 特定技能2号試験(鉄工)をご覧ください。

「技能検定1級」

試験言語:日本語

実施主体:都道府県(一部事務は都道府県職業能力開発協会)

実施方法:学科試験及び実技試験

【試験区分】

造船分野塗装、鉄工、とび、配管
舶用機械分野塗装、鉄工、仕上げ、機械加工、配管、鋳造、金属プレス加工
舶用電気電子機器分野機械加工、電子機器組み立て、金属プレス加工、プリント配線板製造、配管、機械保全

船・舶用工業分野の特定技能2号へ移行するために必要な必要経験年数

造船・舶用工業において、複数の作業員を指揮・命令・管理する監督者としての2年以上の実務経験が必要です。


この「実務経験」とは、例えば、自分のグループの従業員に仕事の指示を出したり、製作物をチェックしたり、安全のために設備や作業現場を点検したり、作業計画を立てたり、進捗管理したりしながら、造船・舶用工業における業務に従事した経験のことをいいます。

こちらは造船・舶用工業分野特定技能2号評価試験を受験する際に、造船・舶用工業分野2号特定技能外国人に求められる実務経験に係る証明書を受け入れ企業が記入・提出する必要があります。

造船・舶用工業分野の特定技能2号の申請方法は?

特定技能2号-造船・舶用工業分野

出入国管理管理庁の公式サイトでは、すでに特定技能2号を申請するための必要書類がこちらにて公表されています。

すべての分野で共通する書類以外に、造船・船舶工業分野では下記の書類の提出が必要です。

申請する特定技能外国人が、A、Bどちらに該当するかを確認し、場合に応じて、いずれかを選択しましょう。

A)造船・舶用工業分野特定技能2号試験合格者の場合希望する業務区分に応じた造船・舶用工業分野特定技能2号試験の合格証明書写し
B)技能検定1級合格者の場合希望する業務区分に応じた技能検定1級の合格証明書の写し

造船・舶用工業分野2号特定技能外国人に求められる実務経験に係る証明書(分野参考様式第7-3号)

上記の書類に加え、下記の書類の提出も必須となります。

  • 造船・舶用工業事業者の確認通知書
  • 造船・舶用工業分野における特定技能外国人の受入れに関する誓約書(分野参考様式第7-1号)

【特定技能外国人の初回の受入れから4か月以上経過している場合】

  • 協議会の構成員であることの証明書(特定技能所属機関)

造船・船舶工業分野における協議会への加入についてはこちらにもまとめていますのでご確認ください。

造船・舶用工業分野の特定技能2号のよくある質問

造船・舶用工業分野特定技能2号試験の対策はどのようにすれば良いですか?

ClassNKの造船・舶用工業分野特定技能2号試験に、サンプル問題や問題例が掲載されています。試験前に内容を確認し、準備を整えましょう。

造船・舶用工業分野の特定技能2号の実務経験証明書はいつ提出するのですか?

造船・舶用工業分野特定技能2号試験を受ける場合、受験する際に、造船・舶用工業分野2号特定技能外国人に求められる実務経験に係る証明書を受け入れ企業が記入・提出する必要があります。

技能検定1級合格者の場合は、「造船・舶用工業分野2号特定技能外国人に求められる実務経験に係る証明書」(分野参考様式第7-3号)にて確認します。

造船・舶用工業の特定技能2号の在留資格の申請は、どのくらいで結果が出ますか?

在留資格認定証明書交付申請の平均的な処理機関は1か月から3か月です。在留資格の変更許可申請や在留期間更新許可申請については、2週間から1か月程度かかります。いづれも、申請には余裕をもって準備しましょう。

造船・舶用工業分野の特定技能2号に移行するために、今から準備をしていきましょう!

新しく分野が拡大された造船・舶用工業分野の特定技能2号。今後活用していく企業も増えていくと期待されます。

受入れ企業は新しい制度が開始されたときのために、特定技能1号からどのように移行できるのか必要条件や対応について考えておくことが大切です。

特定技能外国人にもメリットのある今回の改正内容を把握し、即戦力となる外国人労働者をサポートしていきましょう!

また、特定技能2号に関するセミナーもオンデマンド形式でいつでもご覧いただけます。参加費無料・オンライン開催で全国どこでも参加が可能ですので、ぜひご参加ください!

【詳細&お申込みはこちらから】

※本セミナーは、受入れ企業様を対象としたセミナーとなります。それ以外の方、競合他社様のお申し込みについてはご遠慮くださいませ。

SMILEVISAではこれから特定技能を自社支援で受け入れていきたい、特定技能の管理費を大幅にコストカットしたい、書類の申請を効率化したい!とお考えの受入れ企業様向けの特定技能管理システムを提供しています。

自社支援の開始に自信がない方でも、問題なく自社支援に切り替える伴走サポートもございます。当社をご利用した100%の企業様が自社支援を成功させています。特定技能の自社支援をご検討の方は、ぜひこちらよりお気軽にご相談ください!

※本記事は現時点(2025年4月)で確認が取れている情報となります。制度変更や書類の書式変更などで内容が変更になることもございますので、実際に申請する場合は必ず出入国在留管理庁や在外公館まで直接お問い合わせいただくようお願い致します。

監修:川村 敦
株式会社CROSLAN代表取締役/大阪府出身 神戸大学在学中にベトナムへ留学したことをきっかけに、日本で働く外国人の現実に衝撃を受ける。その後、エンジニアを経て外国人雇用に関するサービスを提供する株式会社CROSLANを2017年設立。特定技能外国人の管理委託や、管理クラウドサービス事業を通じて数多くの特定技能外国人のサポートを行ってきた実績の持ち主。趣味は世界遺産巡り。
       

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