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【特定技能】2023年製造分野の試験の内容は?申し込み方法や注意点について詳しく解説

公開日: 最終更新日: PV:2190

みなさんこんにちは、SMILEVISAです!

特定技能外国人を受入れるには、それぞれの業種で決められた「技能水準」と「日本語水準」を満たしていなければなりません。

製造分野の技能水準を満たす条件は、経済産業省が主催する「製造分野特定技能1号評価試験」と呼ばれる試験の合格です。

製造分野と呼ばれる「素形材・産業機械・電気電子情報製造業分野」は、令和4年8月に19区分あった業務内容が下記の3区分に統合されました。

  1. 機械金属加工
  2. 電気電子機器組立て
  3. 金属表面処理

それに伴い、令和5年度より移行期間として試験の内容が変更されます。製造分野特定技能1号評価試験とは、どのような内容なのでしょうか。

特定技能外国人の試験に対する不安を減らすためにも、受入れ企業は試験の申し込み方法や内容について十分に把握しておきましょう。

製造分野の試験とは?

製造分野の試験は「製造分野特定技能1号評価試験」と呼ばれ、特定技能外国人を受入れるために合格しなければならない試験の1つです。

試験に合格することで、製造分野で働くために必要な知識や技術があると証明できます。試験水準は、技能実習2号の修了者が受験する技能検定3級程度を基準としています。

そのため、製造分野の技能実習2号を良好に修了した人は製造分野特定技能1号評価試験が免除されます。

受験資格は?

受験資格には下記の条件があります。

  • 試験日当日に17歳以上であること
  • 試験に合格した場合に日本で働く意思があること
  • 日本国内での受験の場合は在留資格があること(短期滞在の在留資格も可能)

試験の内容を詳しく解説

令和4年8月から、19区分あった業務内容が下記の3区分に変更されました。

  1. 機械金属加工区分
  2. 電気電子機器組立て区分
  3. 金属表面処理区分

業務区分の変更に伴う移行期間として、令和5年度の試験は3つの試験区分の中から科目を選択して受験します。

試験内容を詳しく確認していきましょう。

【引用】経済産業省|受入れ見込み数の再精査及び業務区分の統合について(令和4年8月30日)

試験科目について

製造分野の試験科目は、経済産業省によって19科目に決められています。

【試験科目】

鋳造・鍛造・ダイカスト・機械加工・金属プレス加工・鉄工・工場板金・めっき・アルミニウム陽極酸化処理・仕上げ・機械検査・機械保全・電子機器組立て・電気機器組立て・プリント配線板製造・プラスチック成形・塗装・溶接・工業包装

受験者は、機械金属加工区分・電気電子機器組立て区分・金属表面処理区分から希望する区分を選び、学科試験(区分共通問題+選択問題)実技試験(19科目から選択)を行います。

試験時間は、学科・実技あわせて80分です。

学科試験の内容は?

学科試験では、製造に必要な材料や安全衛生、作業の方法などの知識について確認します。3区分で共通の問題と、それぞれの区分で決められた科目の選択問題があります。

試験方法はCBT方式(テストセンターのパソコン画面上で回答する)または、ペーパーテスト方式で行います。

実技試験の内容は?

実技試験では原材料・模型・写真などから基本的な技能の判別・判断を行い、結果をもとに技能を判定します。試験はペーパーテスト方式で実施されます。

※実技試験の選択科目は、学科試験と同じ科目を受験します。

サンプル問題は、こちらから希望する科目ごとにダウンロードできます。

特定技能外国人材制度(素形材・産業機械・電気電子情報関連製造分野)ポータルサイト|試験制度・サンプル問題

合格基準は?

製造分野特定技能1号評価試験の合格基準は下記のとおりです。

配点合格基準
学科試験100点65点以上
実技試験100点60点以上

配点は学科試験と実技試験でそれぞれ100点満点となり、両方の合格基準を満たすことで合格となります。

試験が実施される時期と試験会場は?

製造分野特定技能1号評価試験は、毎年1~2月・7~8月・10~11月ごろに全国各地で実施されています。2022年は下記の地域で試験が実施されました。

【開催地】

大阪・仙台・名古屋・福岡・広島・東京・金沢・神奈川・静岡・岐阜・群馬

各試験科目の定員は約20名となっています。応募人数や状況によっては会場や日程が変更される場合があるため、公式サイトの情報をこまめにチェックしておきましょう。

今年度の日程については、こちらのサイトの試験案内一覧から確認できます。

特定技能外国人材制度(素形材・産業機械・電気電子情報関連製造業分野)ポータルサイト

試験は海外でも受験できる?

製造分野特定技能1号評価試験は海外でも受験できます。2023年現在は、下記の4つの国でそれぞれ年1回の実施を予定しています。

  • タイ
  • インドネシア
  • フィリピン
  • ネパール

海外受験の場合も日本語での受験となり、溶接区分はインドネシアのみ実施されています。状況によって試験日程の変更や試験自体が中止になる場合があるため、受験を希望する国の案内をよく確認して申請手続きを行いましょう。

試験の申し込み方法は?

製造分野の試験の申し込みは、特定技能外国人材制度(素形材・産業機械・電気電子情報関連製造業分野)ポータルサイトから行います。試験の1か月ほど前になると、サイトに申し込みページが表示されます。

試験の申し込みは受験者本人以外が代わりに申請することもできますが、団体の申し込みをまとめて申請することはできません。

また、同じ時期に同じ受験者が、別会場の同じ区分の試験を申し込むことはできません。受験会場をしっかり確認したうえで、間違いのないように申し込みましょう。

実際の申し込み手順を解説

それでは実際の申し込み方法について解説していきます。

  1. マイページの登録

試験に申し込むには、初めにマイページのユーザー登録が必要です。サイトの製造分野特定技能1号評価試験ページにある「マイページ」をクリックすると、ログイン画面が表示されます。

【引用】特定技能外国人材制度(素形材・産業機械・電気電子情報関連製造分野)ポータルサイト|製造分野特定技能1号評価試験受付サイト

「新規登録」ボタンをクリックして、下記の必要事項を入力しましょう。

  • 氏名、生年月日、性別
  • 国籍、移住国
  • 住所、電話番号
  • メールアドレス、パスワード
  • 最終学歴(任意)
  • 受入れ企業名または学校名(任意)

【引用】特定技能外国人材制度(素形材・産業機械・電気電子情報関連製造業分野)ポータルサイト|受験者情報登録

画像のように「必須」と書かれている項目はすべて記入してください。※複数の受験者の申し込みを行う場合は受験者ごとにメールアドレスを用意し、個人での登録が必要です。

  1. 申し込み内容の入力・画像のアップロード

マイページの登録が完了すると、試験の申し込みができるようになります(申し込みは試験日の約1か月前から始まります)。

申し込みは先着順となるため、受け付けが始まったら早めに申請しましょう。申し込みには下記の情報を入力していきます。

  • 試験区分・選択科目
  • 業務経験年月(任意)
  • 在留資格
  • 身分証明書の種類・番号・有効期限
  • 本人写真

身分証明書と本人写真(3か月以内に撮ったもの)は画像をアップロードしてください。

※ファイル形式はJPG・PNGのみ可能です。

アップロードする「身分証明書」には、下記のものが当てはまります。

  • 在留カード
  • KTP(住民登録証)
  • National ID Card
  • パスポート
  • TIN ID
  • UMID
  • 健康保険証
  • 国民証明書
  • 査証
  • 運転免許証
  • マイナンバーカード
  1. 受験料の支払い

入力が終わったら受験料の支払いをします。受験料の支払いは、申し込みのあと48時間以内に完了しないと手続きが自動キャンセルになってしまうので注意してください。

  1. 申し込み完了メールの確認

受験料の支払いが完了すると、申し込み完了通知がメールで届きます。内容に間違いがないか確認しておきましょう。

※もしもメールが届かない場合は、こちらのポータルサイトから相談窓口に確認してください(外国語での問い合わせにも対応しています)。

試験日の1週間前になると、マイページから受験票がダウンロードできます。受験票は印刷して、試験当日に忘れず持参しましょう。

受験料は?

受験料は日本国内・海外実施ともに8,000円です。原則として返金はないので、支払いに間違いがないように注意しましょう。

※受験者が定員超えになり、先着順となった場合は返金されます。

試験当日に持っていくものは?

試験当日の持ち物は下記のとおりです。

  • 受験票
  • 本人確認書類(顔写真ありのもの)
  • 鉛筆またはシャープペンシル、消しゴム
  • 時計
  • マスク

詳しい持ち物については受験票にも書かれているので、当日忘れものがないように確認しておきましょう。

(試験終了後について)

合否結果は試験の終了後3か月以内に、マイページで発表されます。試験に合格して雇用契約が決まったあとは、マイページから合格証明書の発行申請を行いましょう。

※2023年7月1日以降の申請から、合格証明書発行手数料として15,000円がかかります。

製造分野試験の注意点は?

学科と実技は同時に合格が必要

製造分野特定技能1号評価試験では、一度に学科・実技の両方の合格が必要です。受験回数に制限はありませんが、過去の受験でどちらか一方の試験に合格していたとしても免除はされません。

受験者に試験の目的を理解してもらう

試験の合格は製造分野で働くための知識や技術を証明するものであり、在留資格を保証するものではありません。

また、製造分野特定技能1号評価試験は、特定技能として日本で働くことを目的としています。「合格した場合に日本で働く意思のない人は受験を控えること」と決められているため、その旨を受験者に伝えておきましょう。

申し込み内容をよく確認して必要な準備をはじめましょう!令和5年度より試験の内容が変更されます

以上、製造分野の試験について解説しました。

製造分野の業務区分の統合に伴い、令和5年度現在は試験の内容についても移行期間となっています。申し込みの際は試験の日程を確認し、入力した情報に間違いがないように注意してください。

受入れ企業は試験内容や申し込み方法をしっかりと理解し、特定技能外国人が安心して受験できるようにサポートしていきましょう。

SMILEVISAではこれから特定技能を自社支援で受け入れていきたい、特定技能の管理費を大幅にコストカットしたい、書類の申請を効率化したい!とお考えの受入れ企業様向けの特定技能管理システムを提供しています。

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※本記事は現時点(2023年5月)で確認が取れている情報となります。制度変更や書類の書式変更などで内容が変更になることもございますので、実際に申請する場合は必ず出入国在留管理庁や在外公館まで直接お問い合わせいただくようお願い致します。

監修:川村 敦
大学時代にベトナムへ留学したことをきっかけに、日本で働く外国人の現実に衝撃を受ける。その後、エンジニアを経て外国人雇用に関するサービスを提供する株式会社CROSLANを2017年設立。特定技能外国人の管理委託や、管理クラウドサービス事業を通じて数多くの特定技能外国人のサポートを行ってきた実績の持ち主。趣味は世界遺産巡り。
       

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