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特定技能から在留資格「技術・人文知識・国際業務」への切り替えは可能?要件や可能なケースについて解説

公開日: 最終更新日: PV:5709

みなさん、こんにちは。SMILEVISAです!

雇用している特定技能外国人の業務内容の変更などに伴い、在留資格を切り替えたいという企業も少なくありません。特定技能外国人の在留資格を「特定技能」から「技術・人文知識・国際業務」に切り替えることは、制度として認められています。

しかしながら、切り替える場合には様々な要件があり、必要な書類を提出することが義務付けられています。今回は、特定技能から在留資格「技術・人文知識・国際業務」への切り替え方法について詳しく解説していきます。

特定技能から在留資格「技術・人文知識・国際業務」へ切り替えできるケースは?


特定技能外国人の在留資格を「特定技能」から「技術・人文知識・国際業務」に切り替えることは可能ですが、無条件で切り替えられるわけではありません。


まず、「技術・人文知識・国際業務」は、日本の公私の機関との継続的な契約に基づいていることが前提となります。その上で、該当する活動内容としては、「理学、工学その他の自然科学の分野若しくは法律学、経済学、社会学その他の人文科学の分野に属する技術若しくは知識を要する業務又は外国の文化に基盤を有する思考若しくは感受性を必要とする業務に従事する活動」と出入国在留管理庁で定められています。(※在留資格「技術・人文知識・国際業務」 | 出入国在留管理庁 (moj.go.jp) 「この在留資格に該当する活動」より抜粋)

少しややこしい表現に感じますが、簡単に言えば、「特定の分野で専門的な知識や技術を要し、外国の文化を理解する必要のある業務」であればよい、ということになります。「技術・人文知識・国際業務」には、特定技能よりも、学術的な知識や高い専門性、技術性や外国文化に対する感受性が求められることになります。

具体的な職業としては、機械工学等の技術者や通訳、デザイナー、私企業の語学教師、マーケティング業務従事者等が該当します。

例えば日本語学校でベトナムやネパール国籍の学生を募集するためのマーケティングスタッフなどは、日本語と現地語の高い語学力と、文化の理解が必要不可欠です。また、英会話学校の教師などはネイティブスピーカーであることで、英語のほかにも現地の文化を教えるなど、外国人である必要がある職業と言えるでしょう。

「技術・人文知識・国際業務」には、法務省が定める基準も設けられています。「自然科学又は人文科学の分野に属する技術又は知識を必要とする業務」に従事しようとする場合、大学や専修学校において、従事しようとする業務に必要な技術又は知識に関連する科目を専攻して卒業していること、もしくは10年以上の実務経験があることが必要です。基本的には大卒や専門学校卒である必要があり、さらに就職しようとする分野で学位を取得している必要もあります。

そのため、特定技能外国人が「技術・人文知識・国際業務」へ変更する場合は難易度が高いと言えるでしょう。例えばですが、業種にもよりますが、特定技能外国人が本国に帰国し、習得した技術を広めているケースや、日本にいる場合は企業内で技能実習生や特定技能外国人の指導をしているケースなどでは可能性があります。しかし、日本語能力も要件が厳しくなり、最低でもJLPTのN2以上であることが求められるでしょう。

特定技能からの切り替えに関しては、実際に申請を出してみるまではわからない…ということになりますので、特定技能外国人からの切り替えを検討している場合は、該当する外国人が条件などをクリアしているのか出入国在留管理庁へ直接問い合わせる必要があります。

詳しくはこちらより→ 「技術・人文知識・国際業務」の在留資格の明確化等について | 出入国在留管理庁 (moj.go.jp)  【統合版】「技術・人文知識・国際業務」の在留資格の明確化等について

特定技能から在留資格「技術・人文知識・国際業務」への切り替え方法とは?

特定技能から在留資格「技術・人文知識・国際業務」へ切り替える場合、特定技能受入れ機関に応じて、4つのカテゴリーに区分されます。カテゴリー別に必要な書類が異なるため、どのカテゴリーに当てはまるのか確認しましょう。

在留資格を切り替える場合、特定技能受入れ機関は4つのカテゴリーに区分される

まず、在留資格「特定技能」から、「技術・人文知識・国際業務」へ切り替える場合、4つのカテゴリーはどのようなものなのか見ていきましょう。

4つのカテゴリーは、下記の表の通りに区分されます。

カテゴリー1カテゴリー2カテゴリー3カテゴリー4


区分
日本の証券取引所に上場している企業

・保険業を営む相互会社

・日本又は外国の国・地方公共団体

・独立行政法人

・特殊法人・認可法人

・日本の国・地方公共団体認可の公益法人

・法人税法別表第1に掲げる公共法人

・イノベーション創出企業(詳細 
在留資格「技術・人文知識・国際業務」 | 出入国在留管理庁

・一定の条件を満たす企業等(詳細 一定の条件を満たす企業等について )
・前年分の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表中、給与所得の源泉徴収合計表の源泉徴収税額が1,000万円以上ある団体・個人

・在留申請オンラインシステムの利用申出の承認を受けている機関(カテゴリー1及び4の機関を除く)
・前年分の職員の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表が提出された団体・個人(カテゴリー2を除く)
 (→前年分の職員の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表が1,000万円未満の団体・個人)
・カテゴリー1~3のいずれにも該当しない団体・個人
出典 在留資格「技術・人文知識・国際業務」 | 出入国在留管理庁

受入れ企業が、このカテゴリーのどこに分類されるかで必要な書類が変わってきます。そのため、まずはどこのカテゴリーなのかをチェックしましょう。

在留資格変更の際、カテゴリー別の必要な書類

4つのカテゴリーが分かったところで、まずは共通で提出する必要のあるは下記の通りです。

  • 在留資格変更許可申請書 1通
  • 写真 1葉(指定の規格を満たした写真を用意し、申請書に添付して提出)
  • パスポート及び在留カード 提示

そのほか、カテゴリーごとで提出するべき書類については出入国在留管理庁の在留資格「技術・人文知識・国際業務」に記載がありますので、こちらを確認して揃えて提出となります。

在留資格を切り替えてそのまま雇用する場合でも随時届け出は必要?

在留資格を切り替えてそのまま雇用を継続する場合でも、随時届出は必要です。
在留資格 「特定技能」でなくなる見込みがたった場合は、特定技能雇用契約が終了するため、受入れ困難に係る届出(詳しくはこちらの記事で解説)を提出しましょう。


在留資格「特定技能」でなくなった後には、特定技能雇用契約終了に係る届出も必要です。
登録支援機関に対して支援の全部の実施を委託していた場合、支援委託契約終了の届出も必要となります。

手続きの際の注意点


在留資格を切り替えて活動する場合、速やかな申請が義務付けられています。
本来の在留資格に基づいた活動をしていない場合は、在留資格が取り消されてしまうおそれがあります。例えば、まだ新しい在留資格に切り替わっていないうちから新しい在留資格で定められた就労を開始させるのはNGです。

また、申請書類を提出するのが申請人本人以外の場合、提出する方の身分証明書や申請取次者証明書の提示が必要となります。提出の際には、忘れないようにしましょう。

在留資格を切り替える場合は速やかに必要な書類の提出を!


今回は、特定技能から在留資格「技術・人文知識・国際業務」へ切り替え方法について解説しました。

特定技能から在留資格「技術・人文知識・国際業務」へ切り替えた場合は、必要な書類を速やかに提出する義務があります。提出を怠ってしまうと、在留資格が取り消される可能性があります。

特定技能機関がどのカテゴリーに区分されるのかを十分に確認した上で、提出する書類を用意しましょう。

SMILEVISA では書類の申請を効率化するシステムを提供しています。現在の煩わしい書類 の作成にお困りの方や、特定技能の自社支援を始めたい!という企業様は、こちらよりお気軽にご相談ください!

 ※本記事は現時点(2023 年3月)で確認が取れている情報となります。制度変更や書類の書 式変更などで内容が変更になることもございますので、実際に申請する場合は必ず出入国 在留管理庁や在外公館まで直接お問い合わせいただくようお願い致します。

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